良い工具っていうのは、素材も良いもんだと思っています。
じゃあ、いい素材ってなんなんでしょうか。私の乏しい知識で申し訳ないですが、ちょっと話したいと思います。
工具鋼の種類
あなたは、鋼(はがね)という言葉を聞いたことが有りますか?
鋼(はがね、こう、釼は異体字、英: steel)とは、鉄の持つ性能(強度、磁性、耐熱性など)を高めた鉄合金を指す。
一般に鋼とは、0.3%~2%の炭素を含んだ鉄合金の総称であるが、0.3%以下の炭素量でも、ステンレスや耐熱鋼などは鋼として扱われる。。日本語の「はがね」の由来は「刃金」である。20世紀後半には多くの新材料が発達したが、鋼は依然として産業上重要な位置を占めている。
出典:Wikipedia
鉄の炭素量を上げる事で、焼きが入るようになり丈夫にすることが出来ます。
また、主に工具に使われている素材はこれらの鋼が使われています。
成分からの分類
鉄鋼には様々な種類が存在する。ここに代表的なものを列挙する。
- 炭素鋼(普通鋼)
- 合金鋼(特殊鋼)
- ニッケルクロム鋼
- ニッケルクロムモリブデン鋼
- クロム鋼
- クロムモリブデン鋼
- マンガン鋼
出典:Wikipedia
この他にもクロームバナジウム鋼という素材もよく使われています。
クロームバナジウム鋼はバネ鋼鋼材の一種で、粘り強く、金属疲労に強い素材です。
主に、高級な部類の工具で使われていて、焼き入れが入っていますよ~という表示の為に刻印されているみたいです。
※注:クロームバナジウム鋼=焼きが必ず入っている、というワケではありません。ややこしいですね。
焼入れと工具
↑で鋼というのは、焼きを入れることで丈夫にすることが出来るということが分かりましたが、焼入れにも少なからず種類があります。詳しくはWikipedia:焼入れで見てね。
簡単に説明すると、全体を焼入れしているのか、部分的に焼入れをしているのかってことです。
焼入れをすると固くなる代わりに弾力が無くなるので、どうしても焼きを入れたくない場所があるなら部分焼入れをします。
焼入れ後はメッキや塗装で表面処理をするので、見た目で部分焼きか全体焼きが分かるようなことは無いですが、なんとなく知識として知っておくと良いんじゃないかなぁと。
それから、カチカチに焼きを入れると脆くなるし、焼きがアマいと硬度が足りなくなります。この辺りは各メーカーのさじ加減一つなので、若干バラツキが出やすい部分でもあります。
いかがでしょうか
材料から見る工具も中々面白いのではないでしょうか。
この手の話は調べれば調べるほど深みにハマっていきますのでほどほどに。