工具を使い終わった後は、毎回ピッカピカにしてニヤニヤしている工具マニアの諸君。
「そろそろ不毛な行為はやめて、その時間を家族サービスに使い給え。」
そんな事を言われても、工具が汚れているなんて許せませんよね。
なので今回はキレイな工具の話です。
ステンレスを工具に使わない理由
ステンレスって良いですよね。
メッキが無くてもピカピカしているし、ほとんど錆びないので長期保管にも向いています。
でも、一口にステンレスといっても種類があるのをご存知でしょうか。
一般的にはSUS304,430など呼び名があり、オーステナイト系やフェライト系などマニアが大好きなジャンルに突入します。
磁石がくっ付くか、付かないかくらいの違いだと思ってもらって結構です。
まともに話すと信じられないくらい長くなるので、磁石が付かないタイプはちょっと高くて丈夫なんだと思って下さい。
なぜステンレスの工具は少ないのか
そもそもステンレスって、鉄に比べて加工がしにくいという特性があります。
なので加工費が跳ね上がるのは当然なのですが、それだけだと高級ツールとして君臨していても大丈夫な気がしますよね。
あまり明確な理由が見当たらなかったので推測になりますが。
鉄よりも重い
重いのでツールに向いていないという判断。
いや、そこまで比重変わらないし、重くなっても誤差レベルの微増だと思いますけど。
加工がしにくい
加工がしにくいっていうのは本当にあると思います。
熱が入ると駄目になるケースがあるので、旋盤でゴリゴリ削っていけないとか、熱膨張するので公差が出ないなどが考えられます。
また、硬すぎるので微妙な調整もしずらそうですね。
何よりも高い
素材としての値段が高いというのも工具として致命的です。
安ければ加工が難しくてもなんとかなるのでしょうけど、素材が高い上に加工が難しいと、加工不良が出たらペイ出来なくなってしまいます。
そういえばそんな理由で加工を断られたことがあった気がする・・。
工具に向いていない
そんなもんで、大量につくる工具には全然向いていないから作られないということじゃないでしょうか。
確かに、気軽に手に入って加工が出来る鉄のほうが圧倒的に使いやすいですよね。
削って焼入れすれば硬度も出るし、本当に鉄って素晴らしいです。
実はステンレスツールもありました
トネからステンレスツールどころか、もっと加工しにくいチタンツールまで出ていました。
値段は結構微妙なところですが、クリーンルームやマリンスポーツなどステンレスの特性を活かした場所に使えるそうです。
最初に見た時はイカれてるメーカーだなぁと思いましたが、ステンレスを加工出来るメーカーがトネしか無かったと思えば納得です。
欲しいような欲しくないような。。。うーん、反応が難しいわ。
まとめ
ずっと書いている時に思ったんですけど、ステンレスのツールっていきなり割れそうじゃないですか?
粘らないイメージが強すぎるせいで、どうしても使いにくそうな感じがします。
使ってみると違うのかなぁ。
硬さだけは折り紙付きなので、パワーが有り余っていて工具を壊してしまうような人にはおすすめかも知れません。